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部活動

2022年1月7日

【バスケット部活動日記2022 特別連載冬NO10】本気でやるって…どういうことか教えてやる!の巻

12月28日、顧問が自宅を出たのはまだ日も登らない朝5時過ぎでした。
集合は東京駅の東海道線ホームに「6時50分」ということもあり、時間的にはかなり余裕を持って家を出たわけですが…先方への手土産を用意したり、(家族を起こすことなく家を出てきたので)駅で朝食を食べるといった用事があったので、それほど余裕があったわけではありませんでした。とは言え、選手達よりも一足早く東海道線ホームの集合場所に到着していました。
さて、何人くらい『すみません、遅れます‼︎』といった連絡が入るかな?」なんて思っていると…「おはようございまぁ〜す」という朝の挨拶とともに選手達が次々と集まってきました。そして出発時間までには全員が集合し一路三島へと片道およそ2時間半の各駅停車の「小旅行」が始まりました。

男子部は年内最後の活動を12月28日の静岡遠征で締め括りました。
その静岡遠征の舞台は「三島北高校」です。その三島北高校は例年学校の合宿所を使って年末にかけて強化合宿を実施していて、静岡県内のチームに加えて、神奈川、山梨、群馬、愛知といった他県からのチームも合流し(ちょっとしたカップ戦のような)練習試合を実施していました。しかし、コロナ禍の影響で、合宿は勿論のことですが「県またぎ」の練習試合を組むこともできなくなっていましたが、昨年の11月から他県との練習試合については(正則高校も含め)緩和されたことで今回の静岡遠征がおよそ2年ぶりに実現しました。

そうは言っても、以前のような7、8校のチームが一堂に会してゲームを行うことができないので、今回は神奈川の「横浜創英高校」との3校戦でした。(正則高校は29日以降は年末年始の活動停止期間となるので参加することはできませんでしたが、翌日からは群馬の前橋商業や地元静岡の加藤学園といったチームが合流して練習試合を行う日程とのことでした)

およそ2年ぶりに三島北高校に来校しましたが、以前と変わることなく本当に温かく迎えていただき、「あぁ〜静岡に選手達を連れてくることができたんだなぁ」と…感慨深い思いが込み上げてきました。ちなみに正則高校が来校した日には慶応大学バスケット部の元監督さんも視察にいらっしゃっていて、久しくお会いする機会のなかった方々との近況報告は尽きることがありませんでした…と、前置きの話がいつも以上に長くなり、肝心の練習試合の模様についてのレポートが一向に始まらず大変申し訳ありません。

しかし実際の練習試合の内容よりも、三島北高校、さらには横浜創英がどんなチームなのか?ということを述べた方が、「正則高校男子部の現状と”これから”」について、さらには「なぜ(日帰りで)わざわざ静岡まで遠征に行くのか?」といったことがより明確になるのではないかと思いますので、もうしばらく「前置き」にお付き合いいただけるとありがたいです。

三島北高校戦

それでは早速…三島北高校を一言であらわすならば、まさに”強い”チームという以上でも以下でもないのですが、何をもって強いチームなのか?と言うと、まずは三島北高校の実績によくあらわれていると思います。

県内では選手層の厚い私学が公立高校を圧倒するような状況が見られる中、三島北高校は県立高校ながら「静岡3位」という実績もあり、毎年のように県上位に絡んでくる(最低でもベスト8以上)チームです。
その要因は・・・勿論、選手個々人の能力は高く、今年のチームにも元県選抜や地区選抜といった選手や180cm台後半の選手が複数いました。(先日正則高校に来校した佐賀北高校より三島北高校の方がチームのサイズは大きかったです)しかし県上位の他チームと比較すれば、三島北高校は能力的にも、サイズ的にも決して突出しているわけではないそうです。それでも上位に食い込んでいけるのは…確かな戦術に裏打ちされた「チームバスケット」を機能させているからです。

そうした意味では佐賀北高校同様、個々人の出来(能力)によってチームの勝敗が左右されることのないチームだということです。ちなみに…三島北高校のゾーンディフェンスはかなり特殊な仕組みで、歴代の正則高校も何度となく対戦してきましたが、まともに攻略できた試しがありませんでした。

横浜創英戦

そんな三島北高校のもとに神奈川から遠征に来ていた横浜創英高校も個々人の能力を最大限に発揮させていくための戦術を重視するチームです。

少し話が横道にそれてしまいますが、横浜創英の監督さんとはかれこれ20年以上のお付き合いになるのですが、以前「県上位の試合でも個々人が好き勝手にプレーして勝敗が決まってしまうような試合ばかりで、まるで球技大会のようだ」と話されていたことが今でも印象深く記憶残っています。

さて話を本題に戻します。三島北高校、横浜創英、さらには三島北高校に集う多くのチームが明確な戦術を主体とした「チームバスケット」を軸とするチームという点で共通項がありますが、各チームとも選手個々人の能力(出来ること)を決して軽視したり、ましてや度外視しているわけではありません。しかし選手個々人の能力に依拠するということではなく、チームバスケットを機能させていく上で個々人の能力を重視しているということです。裏を返せば、そのことが選手個々人の能力を本来的に発揮させていくという意味で、繰り返し記しますが「チームバスケット」を重視しているということです。

そんな三島北高校、横浜創英の選手達は、どんな相手であっても、どんな試合展開であっても、(チームの)誰がコートの上に立っても、(明確な戦術による)「ナイスプレーの基準」を決して変えることはありません。たとえ相手チームが明らかに自分達よりも非力であったとしても、サボることも、横着をすることもありません。誰もが必死でプレーをします。だから、本当に”強い”です。そうした”強さ”を追求しているチームばかりが集う場で、三島北高校と選手達を出会わせたいというのが一番の理由でわざわざ静岡までやってきたわけですが、果たして正則高校の選手達は今回の静岡遠征で何を感じ取ったのか・・・

長々と前置きを記してしまい、本当に申し訳ありませんでした。ようやく今回の練習試合について記そうと思いますが…試合内容に限って記せば、現状の「正則高校のチームバスケット」は、とりわけ三島北高校には全く歯が立ちませんでした。

ハーフゲーム(10分×2本)で50点差以上つけられるゲームもありました。一方の横浜創英とのゲームでは序盤こそ競り合いになりつつも、勝負ところでのミスが失点につながり、終盤で突き放されてしまう内容のゲームとなってしまうことが多くありました。
しかし三島北高校、横浜創英の「決して基準を変えないバスケット」と実際に対戦を重ねていくうちに、目に見えて正則高校の選手達が自らの基準を書き換えていく姿があり、試合の勝敗には決してあらわれることのない収穫がたくさんありました。
そんなゲーム(スコア、スタッツを記録しながら)を間近で見ていたマネージャーに三島北高校や横浜創英について、率直な感想を聞いてみると…開口一番「バスケットがかっこいい」と言っていました。なぜマネージャーに印象を聞いてみたのか?それは高校からバスケット部のマネージャーを始めた、つまりはバスケット経験者ではない彼女達の目には、とりわけ三島北高校の選手達の姿はどんなふうに映ったのか…と思ったからです。

マネージャーは…これまで対戦してきたチームとは明らかに強さのレベル違うことを「かっこいい」と評していましたが、実際に対戦した選手達は、きっと「かっこいい」を通り越して「自分達もあんなふうになりたい」と思ったのではないかと、大敗しても決して下を向くことのなかった選手達の姿に期待をすることができました。
故に、コロナ禍がこの先どうなっていくのか…まだまだ不透明で心配はつきませんが、春にもう一度訪れ「正則高校のチームバスケット」をぶつけてみよう!(ゲームを組んだことを後悔するかもしれませんが《笑》)と思いました。

【編集後記】
今回の活動記のサブタイトルにある「本気でやるって…どういうことか、教えてやる!」というのは横浜創英の監督さんが、かつての練習試合の中で選手達に対して言われていた言葉です。
決してやらないわけではないが、しかしやりきるわけでもなく、時に個々人の都合によってやるべきことの基準を変えてしまう…そんな”中途半端な”自チームの選手達に対してチームの本質的な課題を話されていた場面でとても印象深く、今でも鮮明に覚えているのですが・・・コロナ禍以前の基準でチーム作りをし始めた途端、戸惑い、右往左往していた正則高校の選手達にガツンと言っておこう!と思い、そのタイミングを見計らっていたのですが・・・目の色が変わり始めた選手達の姿を前にして、グッと言葉を飲み込んだ次第です(笑)

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